• 2024年1月30日

    LINN 新モノラルパワーアンプ発表のお知らせ


     

    Klimax Solo 800 

    Linnは、これまでに開発したものとは異なる、まったく新しいフラクシップモノラルアンプを発表しました。

    Klimax Solo 800は、優れたパフォーマンスのモノラルアンプです。その総合的な能力によって巨大なサイズのライバルを上回っています。

    これを達成するためにLinnのエレクトロニクスのエンジニアチームは、第一原理に立ち戻り「一貫性(不変性・安定性)」と「精度」に照準をあわせました。なぜなら「一貫性」と「精度」こそが、純粋で混じりけのないパワーアンプ性能としてのキーポイントであるからです。

    斬新なオリジナルのテクノロジーを組み合わせて、極めて低い歪み測定値を達成しています。またそのことによって、優れたS/N比と驚くほどの能率の高さを実現しました。 

    通常のセットアップでは、スピーカーとアンプの間の相互干渉の累積、つまり異なる特性の2者を組み合わせた結果が、人工的な要素を音楽の中に感じさせてしまいます。Klimax Solo 800はたとえ難しい負荷がかかるスピーカーであっても、根本的にスピーカー制御力に優れています。アンプとしての歪みを徹底的に極小化することと、有無を言わせず一貫した出力に重点を置いたことによって、Klimax Solo 800は高調波とノイズレベルを無視できる水準に押し下げることに成功しています。 

    Klimax Solo 800 - Linnのリファレンス・モノラルアンプは純粋な忠実度を実現し、スピーカーが持つ歪みさえも低減します。

     

     

     

    Adaptive Bias Control 適応バイアス制御

    Klimax Solo 800はAB級のパワーアンプです。この方式にはトランジスタのクロスオーバー歪みを最小値に抑える「スイートスポット」バイアス電流値が存在します。従来のAB級アンプの設計/製造にあたっては、通常、製品の製造時にエンジニアがポテンショメータを使ってバイアス電流値を設定します。しかしながら、個々の素子/トランジスタのばらつき、使用中の温度変化、コンポーネントの経年変化により、このバイアス電流はアンプが動作している間、理想からかなり離れて変化する可能性があり、実際に変化しています。

    Kilmax Solo 800ではこの問題を回避するために、独自のアダプティブ バイアス コントロール テクノロジーを開発しました。トランジスタに供給されている電流を測定、抽出し、そしてデジタル化することにより、動的にリアルタイムで最適なバイアスポイントを確立します。デジタル化された電流データはFPGAにフィードされ、これらの測定値に対応するバイアスを算出します。各トランジスタに対して算出されたバイアスはデジタル制御ループによってそれぞれに適用されるのです。 

    この方法を使用すると、どのような温度でも、また再生音量や音源/ソースの過酷なダイナミクスに関係なく最適なバイアスが適用され、製品をお楽しみ頂くあいだ理想的なバイアス状態であり続けることが保証されます。Linnはアダプティブ バイアス コントロールの開発により、AB級アンプ設計の特徴とされてきた課題を解消したのです。

     

     

     

    Utopik

    Kllmax Solo 800に搭載される、まったく新しいUtopik スイッチモード電源トポロジーは、精密に統制された電源レールを備えます。保持速度、応答性、完壁な効率を維持しながら2kWもの最大電力を生成し、まさに"いいとこ取り"の能力を有しています。それは本当に素晴らしく安定した出力能力で、負荷の劇的な変化に直面しても一貫して機能します。さらには入力電源の変動に対しても影響を受けず、常に安定した超高純度出力を保ちます。 

    ほとんどのモノブロックアンプは、ノイジーでそしてかさばるリニア電源を使用しています。Linnでは、自らのアンプラインナップにスイッチモード電源を採用しています。より効率的で、優れた電磁絶縁性を持ち、ノイズの影響も人間の可聴帯域外であるためです。

    Klimax Solo 800に搭載のUtopikでは、我々の長いスイッチモード電源技術の蓄積に「ソフト スイッチング」と呼ばれる技術を採用し、スイッチングノイズの極小化と動作の高効率化をさらに一歩前進させました。ソフトスイッチングとは、共振タンク回路によってスイッチがONとなる前にスイッチ両端の電圧を確実にゼロとする技術です。

    この効果によって、Klimax Solo 800のUtopik電源はよりクリーンかつ効率的で、動作条件の如何に関わらず静音性を保ちます。

     

     

    Cool Runnings クールランニング 

    Klimax Solo 800は優れた熱管理能力を備えています。性能の直線性を損なうことなく、そして内部ファンを使用することもなく、最も困難な負荷をドライブします。 

    アンプおよび電源回路を効率的かつ表面積の大きいヒートシンクに直接取り付けることで、優れた熱結合を実現しています。このクールランニング設計は、4Ωで最大800W、 2Ωで1kWの特筆すべき明瞭な出力を実現する鍵となります。 

    内部コンポーネント温度は均ーに保たれ、自然放熱の恩恵を受けられる工夫がされています。シンプルな流入構造により、冷たい空気が製品底面の通気孔から引き込まれ、熱を取り除き、Klimax Solo 800上面にある巧妙で目立たない通気孔から静かに排出されます。

    Klimax Solo 800の熱管理設計は、音楽の最も大音量で要求度の高いパッセージにおいても、内部コンポーネントの状態をノーマルに保ち、結果的に熱やノイズへのエネルギーロスを最小化しています。放熱設計がー貫性、効率性、製品寿命に貢献しているのです。

     

     

    Roundel 円形パネル
    Klimax Solo 800の外部ファサード(正面)の注目点は、この製品の心臓の如く輝いて、見る者の目を引く宝石のよ
    うな円形パネルです。美しい100列のバックライトLEDアレイは、ソファに座るリスナーにアンプのステータスを伝えます。明るさは製品背面のシンプルなスイッチで3段階に設定できます。

     

     

    まとめ

    内部コンポーネント間での優れた熱管理、カップリング、共有動作により、極限のパワーで、しかもファン動作がない状態でも、パフォーマンスのー貫した直線性と明瞭さが実現します。

    Kllmax Solo 800を駆動するUtopik電源の高精度レギュレーション、絶縁、ソフトスイッチングにより、アンプ全体に低ノイズで超純度の高い電力が供給されることが保証されます。主電源の変動や主電源ノイズの優勢に関係なく、ー貫して安定した動作を実現します。

    アナログ出力段は、たとえ巨大な負荷がかかるスピーカーであっても、驚異的なリニアリティをスピーカーに提供します。当社の斬新な制御アーキテクチャと組み合わせることで、複数のフィードバックループを介したリアルタイムでの動的なモニタリングとエラー修正、アンプの各ステージが連携して歪みを低減し安定した動作を行い、接続するスピーカーからの最適なパフォーマンスを保証します。

    アダプティブバイアス コントロールにより最適なトランジスタバイアス電流が適用され、どのような温度においても、ボリュームや音楽ソースが要求する変化に関係なく、理想的な状態になるように永続的に調整されることを保証します。

    Klimax Solo 800は純粋な忠実度を実現し、スピーカーそのもの歪みも軽減します。驚くほど低いディストーション、優れたS/N比、信じられないほどの効率を実現するために組み合わされた、斬新なオリジナルテクノロジーの数々を誇ります。Klimax Solo 800は、Linn製品の中でも最高性能の最も強力なアンプであり、大型サイズのライバル製品を上回ります。

     

    価格:15,400,000円(ペア、税込)

    発売:2024年2月