CEDIA EXPO 2015から戻って来てちょうど1週間が経ちました。
そこでCEDIA EXPO 2015をカスタムインストーラー目線で4つのトピックに分けて纏めます。

・ホームシアター
去年はDOLBY ATMOSや4Kプロジェクターが非常に大きく注目されましたが、今年はそれらの新フォーマットが良い意味で定着した年だと感じました。先行するフォーマットにソフト制作がようやく追いついて来て、きっちりと調整されていたブースでは自然でつながりの良いサラウンド感が体験出来ました。機器を揃えれば一応、音や映像が出ますが、機器のパフォーマンスを最大限に発揮させる為にカスタムインストーラーが入念に調整を行うのが日本でも浸透して来ましたが、特にアメリカではその調整について非常に重きを置いているのが現地のカスタムインストーラーとの会話の中で分かりました。弊社では元々調整に力を入れていましたが、今後もその分野に置いて変わらず注力して行きます。
アメリカのホームシアターと言えば、劇場のミニチュア番の様な設えの空間を作るのが今までのイメージでした。もちろん未だにその様な物件もCEDIA EXPOやAwards Celebrationで見かけますが、それよりも今年は専用シアタールームでありながらも空間の意匠を大切にした上記の写真の様に機器を殆ど隠蔽する様な日本に近いカスタムインストールが主流になりつつあるのが印象的でした。今後は日本でカスタムインストーラーの皆さんが実践されている様なカスタムインストール手法もアメリカで通用する様な気が前回のCEDIA EXPOとは大きく異なる部分では無いでしょうか。

・ホームオートメーション
ホームオートメーションは最も日本と状況が異なります。日本国内では各メーカー主導でHEMS等と絡めてエアコン・照明・シャッター等の住宅設備機器でホームオートメーションを提案していますが、他社の物は動作保証せず、音響映像機器の操作については殆ど工夫の余地がありません。我々カスタムインストーラーはそんな現状を少しでも打破して水平で統合するべく日々工夫や努力を重ねているのが現状です。異なるメーカーの同士の機器を統合して動かす為にはプログラムで努力するしか無いので、永らく日本ではAMXやCRESTRONがホームオートメーションの主流で、現在もその状況は変わりません。
しかし、アメリカではホームオートメーションメーカーが主導となり、エアコン・照明・シャッター等の住宅設備機器メーカーは元より音響映像機器メーカーとも積極的に提携して「弊社の機器は主要な数社のホームオートメーションメーカーで動作します」と言う事をCEDIA EXPOの会場でも堂々とアピールしています。その結果、アメリカではホームオートメーションが如何にカスタマイズ出来るかよりも如何に多くの機器メーカーに対応しているかにカスタムインストーラーも軸足を置き、その結果ここ数年で一番成功しているのが上記の写真にあるControl4です。
Control4は多くの機器メーカーと提携しているので複雑なプログラムを組む手間が省け、様々な住宅設備や音響映像機器に対応しているので今回のCEDIA EXPOでコミュニケーションを取ったカスタムインストーラーのほぼ全員がControl4を取り扱っていると言う事実に大きな隔たりを感じざるを得ませんでした。
また、勢いのあるControl4に似たようなアプローチながら洗練されたUIやデザインでControl4に次いで支持されているのがSAVANTです。一番大きな特徴は通常のメーカーが自社のマスターコントローラーを用意するのに対してSAVANTはMacをマスターコントローラーとしてホームオートメーションを構築する所です。この11月からはSAVANT REMOTEと言う製品をアメリカの家電量販店で販売開始し、今よりもさらにホームオートメーションの裾野を広げようと積極的な展開を行っています。

・ホームオーディオ
ホームオーディオはSONOSに代表される様に宅内ネットワークと繋げて複数の部屋で異なる音楽を楽しめる様なマルチゾーン・マルチソースが完全な主流です。他社も似たようなコンセプトの製品を次々に市場へ投入しています。ハイレゾを聴けるのは当たり前で、多数の音楽ストリーミングサービスにも対応し、分かりやすいシステムアップの方法が高い評価を得ています。
今までの様な1つのソースを複数の部屋で聴くスタイルは完全に過去の物になりつつあるので、その様な製品を販売しているメーカーはこれから大きな方向転換を迫られるのでは無いでしょうか。
また、マルチゾーン・マルチソースが当たり前となる分だけ宅内ネットワークへの負荷も増大しますので、その辺りに関しては次のトピックでお話します。

・宅内ネットワーク
去年のCEDIA EXPOで一番関心を持ったのがこの宅内ネットワーク。今年もそれは変わりません。アメリカは宅内ネットワークの安定した動作がホームシアター・ホームオートメーション・ホームオーディオの分野において非常に重要だと言うのを理解しているのと同時に、それらのインストールを行うのが我々カスタムインストーラーの仕事でもある事を強く認識しています。
事実、お客様宅で不具合があった際には必ずカスタムインストーラーへ不具合解決の為の連絡があり、それは日本でも同じ様な状況です。
どれぐらいの規模のシステムを構築した場合、どれぐらいのリスクヘッジを行い、その為にはどれ位のレベルの宅内ネットワーク機器や設定が必要なのかがアメリカのネットワーク機器メーカーではラインナップ毎に明確に提示されているのが印象的でした。
残念ながら日本で発売されているメーカーで宅内ネットワークの重要性を理解している所は殆どありません。弊社で宅内ネットワークを構築する際は家電量販店で販売されている様な物は殆ど使わず、SOHOクラスの業務用となります。それで無いと信頼性を担保出来ないからです。去年のCEDIA EXPOで宅内ネットワークの重要性を知ってからの1年間は宅内ネットワークをどれだけ安定させる事が出来るかを弊社で実験と検証を繰り返して来て一定の回答を得る事が出来たのはかなり大きな収穫でした。
今後もこの宅内ネットワークは加速度的に帯域を圧迫されて行くので、如何にして我々が安定した宅内ネットワークを構築出来るのかは大きなテーマです。今回、アメリカのカスタムインストーラーからどの様にして宅内ネットワークの安定性を担保しているのかを話しの中で色々と教えてくれましたが、残念ながらアメリカで発売されている様に豊富な宅内ネットワーク機器は日本では殆ど選択肢が無いので、発売されているなかで安定して動作する機器を選び、出来るだけ工夫して更に安定する様に調整する事が不可欠です。
以上がカスタムインストーラー目線で纏めたCEDIA EXPO 2015となります。
まだこちらで掲載して無い事もありますので、もしかするとCEDIA EXPO 2015番外編としてColumnをアップする事もあるかと思います。
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