6年前にLINN SELEKT DSM-Kをご納品させて頂いたN様。
その時に2Fにしか来ていなかった宅内ネットワークをLINN SELEKT DSM-Kを設置している1Fでも使える様に有線LANを延伸する機器や設定したNAS等も合わせて設置させて頂きました。
弊社でお客様宅へご納品させて頂いているNASは一貫してQNAPでして、お客様に合わせて詳細な設定が行えたり、何かトラブルが発生した際はまず遠隔で状況を把握する事が出来る点で重宝しています。
N様からNASに入っている楽曲が表示されなくなったとの連絡を受け、遠隔で状況を確認した結果、KAZOO SERVERがNASのファームウェアバージョンアップに伴い、動作しなくなった事、内蔵SSDの空き容量が0GBだった事、自動でファームウェアがアップデートされている事が判明しました。
今回は完成編と言う事で、NASを弊社の作業でどの様にして現状復帰したのか、その作業内容をお伝えしたいと思います。
N様宅から引き上げてきたNAS。
埃が溜まっているのは、NASに内蔵されているストレージやCPUを冷やすため、常に内蔵ファンが温度に応じて動作しているからで、構造上どうしてもこの様に埃は溜まってしまいます。
そのため、今回の様なメンテナンスを行う際に合わせて掃除もしています。
筐体を開けて埃を掃除機で吸い取ります。
電動ファンの所も丁寧に作業を行い、埃はほとんど取り切りました。
ここで困った事が。
掃除を終えて動作を確認しようとNASを立ち上げてもSTATUSランプが赤点滅から一向に動かず、ネットワーク上からもNASが認識されません。
おそらく、内蔵SSDの空き容量が0GBのまま長期間動作していたのに加え、ファームウェアのアップデートが行われて更に内蔵SSDへ負荷がかかった状態で電源をシャットダウンしたため、内蔵SSDのデータが破損してしまい立ち上がらなくなった事が推測されます。
幸い、音楽データは外付HDDへ全てバックアップしていたため、そちらから戻すにしておいて、NASの内蔵ストレージを交換します。
今回用意したのはWestarn Digital製SSDで、容量は2TB。
上が元々取付していた500GBのSSDで、下が新しく取付する2TBのSSD。
早速NASへ取付して1から初期設定を行い、バックアップ用HDDから音楽データを戻します。
音楽データ移行が完了した後にストレージ&スナップショットを確認した所、使用率は25%に留まっています。
TS-131Pは元々Twonky Serverが内蔵されておらず、それもあってKAZOO SERVERを使用していたのですが、NASのファームウェアアップデートを行う事で使用出来なくなり、開発も完了しているため、Twonky Serverのライセンスを購入してTS-131Pへインストールし、ライセンス認証を行い使用出来る様にしました。
設定完了後のTwonky Server。
NASに入っている音楽データも無事この様に見えて楽曲も聴く事が出来ました。
何でもデータのバックアップは大事だなと今回も作業を行ってみて痛感しました。
最後は外付HDDヘデータバックアップの設定です。
以前はQ-RAID1と言うQNAP独自の外付HDDへのバックアップ方法がありましたが、ファームウェアがアップデートされた事に伴い、それが廃止され、Hibrid Buckup Systemと言うアプリでバックアップの管理を行う方法に変更されました。
これは、内蔵ストレージの特定フォルダ(今回は音楽データが内蔵されているフォルダ)から、外付HDDの特定フォルダへ向け、データが増減した都度同期する様にリアルタイム同期を行う様にジョブを作成した画面です。
この設定を行う事でリッピングや購入した音楽データを特定フォルダへ入れると外付HDDヘリアルタイム同期が行われます。
これにてNAS本体の復旧作業が完了し、お客様宅へお持ちして宅内ネットワークと再度接続しLINN Selekt DSMから再生出来る様になったのを確認して今回は完了となりました。
N様、ありがとうございました。
また、Account Space Optimisationで色々と設定してみてください。