6年前にLINN SELEKT DSM-Kをご納品させて頂いたN様。
その時に2Fにしか来ていなかった宅内ネットワークをLINN SELEKT DSM-Kを設置している1Fでも使える様に有線LANを延伸する機器や設定したNAS等も合わせて設置させて頂きました。
弊社でお客様宅へご納品させて頂いているNASは一貫してQNAPでして、お客様に合わせて詳細な設定が行えたり、何かトラブルが発生した際はまず遠隔で状況を把握する事が出来る点で重宝しています。
今回、N様からNASに入っている楽曲が表示されなくなったとの連絡を受け、まずは遠隔で状況を確認してみました。
QNAP TS-131Pのシステム画面。
ダッシュボードを開くと、なにやら赤い字で「警告」や「しきい値に到達」等の文言が並んでいます。
このダッシュボード画面をもう少し大きく見てみましょう。
内蔵されているSSDの容量がほぼ一杯になっているとの警告が出ています。
次に、SSDの詳細な状況を把握するため、ストレージ&スナップショットの設定画面を開きます。
ストレージ&スナップショットの画面。
画面右側のストレージプールの空き容量が0GBになっています。
この状況ではNASのファームウェアをアップデートしたり、楽曲を追加する事が出来ませんし、空き容量が0GBのままで運用し続けると、何か他の不具合が発生した時にリカバリーが難しくなる事も考えられます。
ただ、これは楽曲が見られないと言うのとはまた別の原因になりますので、調査を続けます。
TS-131Pのイベントログを確認した所、納品した時は自動アップデートを停止する様に設定していたのですが、なぜか自動アップデートがONになっていて、ファームウェアも4.4.3から5.0.1.2376、そして自動アップデートで5.2.2.2950までどんどん上がっていっている様な状況がログから分かります。
N様はシステム導入時に一般的なメディアサーバーのTwonky Mediaでは無く、当時LINNが作成・提供していたKAZOO SERVERと言うメディアサーバーを利用されておりました。
このKAZOO SERVERは日本語で検索出来たりする、割と優秀なメディアサーバーでしたが、KAZOO App自体の開発が終了するに伴い、このKAZOO SERVERもアップデートが終了しています。
遠隔でKAZOO SERVERを何回か立ち上げようとしたのですが、全く立ち上がらなかったため、おそらくKAZOO SERVERが動作したのはTS-131Pのファームウェアが4.4.3までで、5.0.1.2376以降のバージョンでは動作しないのではないかと推測します。
この様な状況を踏まえ、N様へ調査結果を連絡した所、対応をお願いしたいとのお返事を頂きましたので早速現地へ向かいNAS等の機器を引き上げる事になりました。
次回は対処編と言う事で作業の進捗などをお伝え出来ればと思います。