以前に100インチリビングシアターとAMXホームオートメーションシステムをインストールさせて頂いた(施工事例はこちら)、奈良県のM様からご相談。
コロナ禍で吹き抜けリビング脇にある階段を登ったに設られたカウンターでZoom等のビデオ会議をする事が増え、PCは有線LAN接続しているにも関わらず画質が悪く、相手方に自分の様子が映らなかったり映像が乱れたりする時もあるとの事。
光回線は1Gbpsの契約なので問題はなく、Zoomは数あるビデオ会議ツールの中でもダントツに回線の消費量が少ないのに、それでもこの様な状況であると言う点に疑問を持ち、カウンターに設置されている無線LANアクセスポイントの有線LANポートへ自分のMacBook Airを繋ぎ、速度を測ってみました。
毎度おなじみのNETFLIXが提供する測定結果が少し甘めの速度計測サイト、FASTでダウンロードが87Mbpsしか出ていません。
これではいくら回線の消費量が少ないZoomでも快適とは言い難い数値です。
と、言う訳で速度が出ない原因を早速突き止めました。
Panasonicのまとめてネットが原因でした。
こちらに内蔵されている8ポートHUBが100Mbpsにしか対応してないため、光回線で1Gbps契約していても、このHUBで100Mbpsに速度が抑制されてしまいます。
M様邸は新築されてから約10年、その頃はちょうど1Gbps対応のネットワーク機器が出始めの時期で、1Gbpsに対応している機器も少なく、まとめてネットギガを選択する理由が無かったと言うのが正直な所です。
しかし、あれから10年が経過し、1Gbpsに対応する機器も増え、1Gbps対応のネットワーク機器が一般的になり、使用する通信量も増え、10Gbpsの回線も一般家庭向けに登場し出した事から、100Mbpsが遅く感じる様になりました。
と言う訳で、まとめてネットに内蔵されているHUBから各部屋へ配線されている有線LANを外し、外付けの1Gbps対応HUBと繋ぐため、有線LAN延長ケーブルを使います。
こちらがCAT6対応有線LAN延長ケーブル。
使い方は簡単で、延長したい有線LANケーブルのRJ45プラグを延長ケーブルに用意されたジャックへ差し込むだけで延長出来ます。
しかも、CAT6なので速度は5Gbpsまで対応するので十分なスペックです。
各部屋の有線LANケーブルを延長して新しく用意した1GbpsのHUB、YAMAHA SWX2110-16Gに接続した所。
定番のリブーターもHUBの上に設置して、HUBとAMXホームオートメーションのコントローラーを定期的に再起動します。
以前にシアターラックで使用していた5ポートHUBは1Gbps対応なので、PCが置いてあるカウンター下で有線LANを分岐するために使用する事にしました。
これで作業が完了したので、早速カウンター下に設置した5ポートHUBからMacBook Airまで有線LANケーブルで接続し、再度速度を測りました。
以前より10倍以上の速度改善となる、950Mbpsと言う結果が出ました。
これならZoomで映像が乱れる事も無いですし、ネット閲覧もサクサク行えます。
M様へ作業完了の報告を行い、実際にカウンターに設置されているPCでネットを見て頂いた所、以前よりもレスポンスが改善されたと事で一安心。
この様にネット回線の契約が1Gbpsなのに有線LANケーブルで接続していても100Mbps程度しか速度が出なければ、どこかに速度低下の原因が潜んでいるかもしれません。