父が昔乗っていて、私も運転した事のある英国伝統のスポーツカーメーカー、Morgan。
スチール製のフレームを基盤とし、ボディ構造の一部に木骨が使われ、流麗な形状が特徴的です。
若き頃の父とMorgan 4/4。(PHOTO: TSUKASA HORIE)
そして、英国王室御用達唯一のオーディオブランド、LINN。
スコットランドが本拠地のLINNは、レコードプレーヤーから始まりました。
そして、今ではレコードプレーヤーやネットワークオーディオ等のソース機器から始まり、アンプやスピーカーまで自社でラインナップを持つ数少ない総合オーディオメーカーです。
こちらは先日、弊社がご納品させて頂いたMAJIK LP12。(PHOTO: KEISHI MATSUZAKI)
この2社が作り続けている製品や拘りに、多くの共通項があります。
1.日本では考えられない程長い現行製品
Morgan 4/4の誕生は1936年なので、2021年で85年ですが、現在でも同じ形で生産されています。
LP12も1973年の誕生から2021年で48年になりますが、こちらも同じ形で生産されています。
2.たゆまぬ技術開発
どちらの製品も誕生当時から基本ベースは維持しながら、あらゆる箇所をアップデートしているので、現在の他社製品と比較しても性能的に誇れるレベルを保っています。
3.その気になれば現行製品へアップグレード
どの世代の製品でも、その気になれば現行商品へアップグレード出来るパーツを用意しています。
例えばMorgan Motor Companyは以前の製品より現行の製品の方がリーフスプリングの枚数が少なく、ダンパーも取り付けられているのですが、それらのキットを以前の製品に取り付ける事で性能が大幅に改善します。
LP12も同じくサブシャーシや軸受等の改良により、当時の製品を現行製品と同じレベルにまでアップグレード出来るのです。
4.製品は自国内で製造
それぞれの部品についてはヨーロッパ内での製造が行われている事はあれども、アッセンブリーに関しては自国にあるそれぞれの工場で生産しているのが大きな特徴です。
Morganの工場では大工の様にシマトネリコの木を積層にし、型枠にはめる作業を現在でも行っていますし、LINNの工場では1人の担当者が完成まで責任を持って組み付けています。
5.独自の資本で運営しているメーカー
Morgan Motor ConpanyもLINN Productsも、独自の資本で運営しているメーカーなのです。
そのため、株主が求める短期利益を気にせず長期投資や長期開発の実現が可能になります。
6.引き算の美学
どちらの製品も「これ以上削ったら製品として成立しない」、引き算の美学を感じます。
それと相反する様にたゆまぬ技術革新を続ける事で、現在にも通用する製品となり、魅力を持ち続けるのでは無いかと思います。
元々、グレートブリテン島で誕生した製品は性能が良く、使い心地も良く、長期間での使用に耐えうる物が多く存在しましたが、振り返ればその多くが会社を畳んだり買収されたり性能が低下したり使い心地も悪くなったりする状況でした。
一通り淘汰された結果、Morgan Motor Companyや LINN Productsの様にたゆまぬ努力を続けてきた会社が現在でも生き残っているのは、ある意味当然の結果ではないかと私は感じます。
そして、弊社が取り扱いを行なっているLINN Productsの製品は、先日発売開始された新型KLIMAX DSM/3を筆頭に最新のテクノロジーがふんだんに盛り込まれていて、オーディオでもシアターでも最高の音質をお客様へ提供出来る喜びを日々実感しています。

