ホームシアター、オーディオ、ホームオートメーション等でお付き合いさせて頂いておりますH様宅へ以前メンテナンスでお伺いした時、ふと目をやるとLINNのフラグシップモノラルパワーアンプ、KLIMAX SOLOの片方のLEDが点灯しておりませんでした。
このLED、スタンバイ状態では常時暗く光っていて、音楽信号が入力されると自動的に立ち上がるのと同時に明るく光る様な設計になっています。
しかし、LEDが壊れて消灯してしまっていると状態把握をするのが難しいので、地味ですが案外大切な部品でもあります。
リンジャパンへ部品を依頼し、弊社に届いて暫くしてから別件でH様へお伺いする機会がありましたので、それに合わせて部品交換を行いました。
LINN KLIMAX SOLOを棚から取り出しました。アンプ正面の半月状の箇所が本来であれば青く光ります。
ちなみにこの筐体は無垢のアルミブロックから削り出した上にアルマイト処理を施しているので、表面は独特の質感が出ていますね。簡単に「無垢のアルミブロックから削り出した」と書きましたが、切削加工で生じる熱や歪みを全て計算しながら作業しているからこそ可能な技なのです。LINNの創設者、アイバー・ティーフェンブルンの父親が営む金属加工会社、キャッスル・プレシジョン・エンジニアリングが持つ航空宇宙産業レベルの技術がここに生かされています。
LINN KLIMAX SOLOは上蓋部分に基盤が取り付けられていて、底蓋を外してアクセスします。
裏蓋を外した所。電源ユニットが収まっている左側を配線が通っていますが、配線と電源ユニットに隔たりを設けてノイズからの影響を減らす為、この部分も切削加工を施しているのがわかります。
これが消灯してしまっていたLED部品。新品の物と交換して裏蓋を閉め、ラックに戻します。
無事に正面のLEDが点灯しました。交換した方(上側)のLEDが少し明るく感じます。
弊社ではこの作業の様に現場で対応可能であれば出来るだけその場で行う様に心がけています。
LINN製品をお使いの方でトラブルがあれば、お気軽に弊社までご相談頂ければ幸いです。